東京大学大学院 航空宇宙工学専攻 平成24年の航空宇宙システム学(午後)についての総評と難易度、解答の指針についてまとめたいと思います。
本問の収録先商品は以下です。
航空宇宙システム学<https://gakumon-tobira.stores.jp/items/679620e7bfa2872ebcae4fde>
総評
今回はリアクションホイールに関する問題が出題されました。平成11年以来かと思います。
リアクションホイールのモデル立式、伝達関数の導出、PDフィードバック制御、臨界減衰が小問として問われています。例によって序盤のモデル立式が本問攻略の肝になるので、ここをしっかり押さえておきましょう。
本問もそこそこの計算量を求められており、平成23年度と併せて絶妙な難易度バランスで出題されているような印象を受けます。
難易度 ★★★☆☆
システムのモデル化から考えさせる東大らしい問題でした。リアクションホイールはに関する出題は過去にもあったので、過去問演習が効力を発揮する1問だったのではないかと思います。
計算量の多さも考慮すると難易度は標準的な★3つなのではないかなと考えています。
解答の指針
第1問
リアクションホイールのシステムを立式する必要があります。出題者からは角運動量を使うようヒントが出されているので、題意に沿って解答を進めましょう。
第2問
P,Sはそれぞれ違う回転角速度で回転しているので、これを数式で表現しましょう。
第3問
第2問の結果をラプラス変換して伝達関数を求めていけば大丈夫です。
第4問
ここからはP,Sが一体となって回転する場合を考えます。第1問~第3問と同様、システムが一体となった場合の運動方程式を立ててラプラス変換をしていってもいいのですが…前問までの結果をうまく使うと計算量を減らせます。
第5問
少し状況設定がややこしくなってきたので、私の解答例ではブロック線図を書いて整理しました。問題文より、安定性評価を根軌跡を用いて実施する必要があります。
伝達関数を導出したら、特性方程式を抽出し、極と零点の整理をしておきましょう。
あとは根軌跡の描画に必要な情報を地道に場合分けして整理していけばOKです。ここはそれなりに計算量が多くなってくるので、残り時間次第で捨てるのか解答しきるのか検討する必要があるかもしれません。
第6問
第5問で導出した伝達関数を基にシステムが臨界減衰となるときの条件を利用して式の整理をしていきます。
システムの信号出力を数式で表現できたら、逆ラプラス変換を実施してグラフを書けばOKです。必要に応じて微分などでグラフを描画するために必要な情報を整理しましょう。
また、本問は第5問で伝達関数を出してさえいれば解答できるので、第5問で伝達関数まで求めて、第6問を解ききる(第5問は残り時間次第で捨てる)。という戦略も取れます。
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