東大 航空宇宙工学専攻 平成19年 推進工学(午後)

推進工学

 東京大学大学院 航空宇宙工学専攻 平成19年の推進工学(午後)についての総評と難易度、解答の指針についてまとめたいと思います。

本問の収録先商品は以下です。

推進工学<https://gakumon-tobira.stores.jp/items/67962672816e614726a61364>

総評

 この問題は…ちょっとしんどいかもしれませんね。歯車伝導機構の捩じり問題がトピックとして取り上げられました。

 歯車に関する捩じり運動は出題実績が皆無だったので、対策していない人は多かったのではないでしょうか。また、参考書にもそれほどしっかり載っているトピックでもないので、試験本番では捨てた人や部分点狙いの人も多かったのではないかと推測しています。

 小問としては4問構成ですが、後半の2題で差がついたと思われます。第3問は歯車の歯数比や回転角と半径、歯数の関係性が理解できていないと回答できない仕組みになっています。また、第4問はやはり第3問の結果がわからないと完答にはならないでしょう。

難易度 ★★★★☆

 総評でのコメントを踏まえると本問は前半の2題を最低限死守していればビハインドにはならなさそうです。第4問は難しくはないので、第3問が完答できれば第4問と併せて点数的には大きくリードできそうです。

 上記を踏まえると難易度としては少し難しめの★4つとしました。

解答の指針

第1問

 題意に沿って回転に関する運動方程式を立式しましょう。図2の等価円板モデルは教科書でもよく見るようなタイプのモデルなので、ここは問題なく得点できるはずです。

第2問

 第1問を基に計算を進めましょう。連立微分方程式を地道に解いてもいいですが、行列表示をした方が結果的に早く解答できると思います。それでも計算量はそこそこあるので、計算ミスに対する注意が必要かと思います。

第3問

 歯車の歯数比と回転角、半径に関する関係がわかってないと解答ができません。逆にここさえ押さえておけば式変形は問題なく進められると思われます。

第4問

 第1問の結果に問題文で与えられた条件を代し、第3問の結果と一致することを確認すればよさそうです。

 受験的なテクニックの話を少しすると、第2問まで解けているのであれば、第3問との結果比較ができないだけなので、計算結果までを明記しておけば減点は最小限に抑えられると思います。

 微々たる差かもしれませんが、取れる点数は取っておきましょう。第3問が解けなかったからと言って第4問に手を付けないのは愚の骨頂です。

コメント

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