皆さんこんにちは。宙野です。
今回は私の経験を基に大学院入学試験の過去問の解答作成方法をお伝えしていければと思います。
解答の自作はコスパが悪い!?
過去問の解答作成は自身の実力を伸ばすには良い経験になると思いますが、入試という観点で見るとものすごくコスパが悪いです。入試本番が数か月後に迫っている中で解答の作成、周辺知識の理解、解答の妥当性確認を一人でやるとなるとかなりの時間を割くことになってしまいます。
なので、過去問をやる際には過去に先輩方が解いた解答を手に入れる努力を可能な限りした方が良いと思います。それでもどうにもならないときは自身で解答を作成しましょう。
まずは過去問を手に入れよう
何はともあれ、過去問がないと解答作成は始まらないので、まずは過去問を入手しましょう。東京大学大学院 航空宇宙工学専攻のものは直近の過去問であれば大学院のHP上に掲載されているので、確認してみるとよいかと思います。
掲載されているものよりも古いものについてはつてを使ったり、ヤフオクやメルカリで出回っているなら買うのもありだと思います。
過去問はできるだけたくさん集めた方が対応できる問題のバリエーションが増えるのと、問題の特徴や傾向も把握しやすくなると思います。
過去問の解答を自作する実力があるか?
過去問を手に入れたらまずはそれぞれの科目で出題されている問題に目を通してみるとよいと思います。
一目見て解答の方針がある程度立つようであればそのまま解答作成を進めていいと思います。途中から方針がわからなくなるようであれば、わかったところまで解答を作成し、いったん保留します。保留した項目は後で参考書などで必要情報を探して勉強してから再度取り組むようにすればよいかと思います。
それでもわからない場合は、根本的に問題の難易度が高すぎる可能性があるので、いったん放置でいいと思います。試験本番までに時間が余ったら戻ってきましょう。
逆に問題文を読んでもどうしていいかわからないようであれば、そもそも基礎学力が足りていない可能性が高いので、参考書などで基礎事項を先に学習しましょう。
専門書や問題集から類題を探す
基礎事項を学習してもわからない、または完答できない問題がある場合は専門書や参考書から類題を探して解答を作成する方法を私は取っていました。
過去に完答した問題や専門書、参考書に記載されている内容を組み合わせて解ける問題がないかも精査しましょう。
今では大学や学科によっては解答を自作して売っている人もいるので、自分の希望するものがあれば買ってもいかもしれません。購入は自己責任でお願いいたします。
解答の論理展開の確認や検算をしよう!
解答を作成した際に必ずやってほしいことがあります。…それは…解答の妥当性確認です。
解答の論理展開に不備がないか、計算が間違ってないか、描画した図は正しいのかといった観点で自身の解答を見直してください。
一通り解答ができたら時間を図って何度も解き直す作業と関連知識の習得をして行く必要がありますが、この自作の解答内容が貧弱だと、この先過去問で演習を積むのが難しくなります。
そのため、解答作成後はできるだけ解答内容が妥当か確認しておくとよいと思います。私がお勧めする方法は…別解を考えることです。
別の方法でアプローチをして答えが一致するなら妥当性の高い解答が出来上がると思います。ぜひチャレンジしてみてください。
完璧を求めないこと
正直内部生と同じ授業を受けているわけでもないので、すべての問題を完答するのは難しいと思います。考え続けることは大切だし、できるに越したことはないですが、時間は有限なのでスケジュールと相談して方針を決めるとよいと思います。
さいごに
私が名大の学部4年生になった時は宇宙機の制御の研究がやりたかったのに教授陣の異動で制御系研究室がすべて閉鎖になり、外部受験の必要に迫られました。
私には周りにつてもおらず、外部受験をする仲間もおらず、ひたすら方法を模索しながら結局解答を自作する方法をとるに至りました。
解答を自作しても妥当性のあるものなのかがわからず、当時は大学の図書館と生協に置いてある航空宇宙関連の専門書のすべてに目を通して回ってました。比喩表現ではないです。文字通り全てです。(名大には全学科の学生が利用する総合図書館の他に工学研究科向けの図書館、学科向けの図書館がありますが、生協も含めてその全てに足繫く通いました。)
入試本番が迫るプレッシャーの中、風呂に入っているときも寝ているときも解答のアイディアが思い浮かべば何時であろうともすぐに解答作成を再開していました。
そうしているうちに眠れない夜が続くようになり、次第にノイローゼになっていきました。結局私は院浪をして、専門科目と数学はそれなりにとれるようになりましたが、英語が2割しかとれず、落ちてしましました。(TOEFLの対応に十分な時間が避けなかったのも敗因の一つだと思います。)
長くなりましたが、解答を自力で作成するというのは想像以上に辛く、難易度の高いものです。周りに相談したり頼ったりできる人がいないとなおさらです。
解答を自力で作成すると決めた人は覚悟して臨みましょう。後はたらればになりますが、院浪をするなら東大の研究室に研究生として入って研究しながら準備するのも手かなと思います。
それでは、今日はこの辺で。お疲れさまでした。
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